今回、ご紹介するのは、「豊島美術館」
私が、行った建築の中でも上位に来るほど感動を与えられました。
そんな、この建築に秘められた考えを私なりにご紹介!一意見としてお楽しみください!

画像元:記事投稿主による撮影
豊島美術館について
場所は瀬戸内海に浮かぶ豊島。その唐櫃(からと)に建設されました。
「島×アート」
豊島美術館は、「ベネッセアートサイト直島」の一環として建設されました。
ベネッセアートサイト直島とは?
「ベネッセアートサイト直島」は、直島・豊島(香川県)、犬島(岡山県)を舞台に株式会社ベネッセホールディングスと公益財団法人 福武財団が展開しているアート活動の総称です。
瀬戸内海の風景の中、ひとつの場所に、時間をかけてアートをつくりあげていくこと――各島の自然や、地域固有の文化の中に、現代アートや建築を置くことによって、どこにもない特別な場所を生み出していくことが「ベネッセアートサイト直島」の基本方針です。
引用元:ベネッセアートサイト直島 HP
この活動を通して、瀬戸内海全体として、特別な空間・場所を生み出そうとしていることが伺えます。そして、豊島美術館も、その一つとして多くの人々を魅了しています。
内藤礼×西沢立衛
この建築物は、アーティスト内藤礼さんの作品「母型」。そして建築家西沢立衛さん設計の建築物が融合して存在しています。
すでにアプローチから始まる特別な体験
港からであれば、電動自転車などを使い豊島美術館まで向かいます。大自然を通り過ぎ、気持ちの良い風や風景を感じながら向かいます。そして、到着後受付から瀬戸内海を望むように建物へのアプローチをゆったり歩いていきます。
この到着するまで、そして建物の中に入るまでもの全てが特別な体験として流れていきます。
予約が必要なので、その時間に間に合うように向かいます。
自転車に 乗りながらもきっと興味を惹かれるアート作品や、島の風景に何度も出会うでしょう。
ぜひ、時間に余裕を持ちながら増分に堪能することをおすすめします。
それによって、きっと建物に入るまで、入ってから、帰る時の多くの感覚が変わってきますよ!

画像元:記事投稿主による撮影
包んでくれる空間
建物内部は、撮影NG!その為、ここからは私の文章のみでお楽しみください!
ちなみに、絵を描こうとペンを持っていきましたが、鉛筆のみ可能でした。その時は、スタッフの方に貸していただけました。もし絵で記録したい方は、持参するか、スタッフの方に聞いてみましょう。
2つの大きな開口
内部に入る際、入り口は成人の女性くらいの高さになっています。
男性の場合は、少しかがんで中に入っていきます。
屈んだ先では、何も置かれていない空間と、大きな開口2つが目に飛び込みます。
ガラスが貼られているわけでもなく、外がそのまま中とつながった開口。
豊島の自然の音、風、生き物達の動きや鳴き声。全てが中と繋がっていました。
流れる雫
建物上部の開口に目をやり、次にきっと足元を流れる雫に気付くと思います。
小さな開口が建物床面全体にあり、一定の間隔で湧き出しています。
そして、建物の床部分がゆったりとした傾斜になっている為、湧き出た雫が流れていきます。
流れた先は、二つの大きな開口の真下。
これは、緻密な設計によるものだと思いますが、雨の日には当たり前に勝手にできている水溜りができる一部始終を目の当たりにしているような不思議な感覚でした。
私が、初めて豊島美術館に行った際は、曇りでパラパラと雨が降ったり止んだりしている日でした。
晴れてなくても大丈夫か心配でしたが、実際はその逆。
晴れた日では感じられないであろう、特別な空間がありました。
開口から雨が、下の水溜りに落ちます。
コンクリートで作られた何も置かれていない大空間は、小さな水が跳ねる音と共に豊島の自然の音を建物全体に反響させ、大ホールにいるような感覚にさせてくれました。
あの、包まれるような感覚。自然や地球の一部として自分が今ここにいる、安心する感覚。
いつになっても忘れられないものです。
自分なりのStudy
ここでは、豊島美術館に対して感じた私なりのStudy(考え・想像)を書かせていただきます。
アート活動として建設された豊島美術館。
アーティスト、建築家による作品は、私の人生の中でも最高の体験の一つです。
HPにこの建築物は、内藤礼さんの作品「母型」として説明がありました。
豊島美術館の「母型」は、一日を通して、いたるところから水が湧き出す「泉」です。
「母の型」で母型。そして、湧き出る「泉」。
もしかしたら、妊婦のお腹のようなものを表現しているのかもしれません。
確かなことは分かりませんが、母のお腹の中で、大切に守られている胎児。お腹が建築、そこを静かに流れる雫が羊水。そして、この建築の中では、来館した私たちが胎児で、空間や建物内外での体験を通して、この地球にいるみんなが一体となっていける空間として存在しているのかなと、個人的に感じました。
最後に
瀬戸内海にある豊島美術館。そこには、まだ皆さんが出会ったことのない体験が待っているかもしれません。そして、この記事を読まれた方々が、それぞれにアーティストや設計者の意図を考えながら鑑賞するとまた、違った楽しさが見えてくるかもしれません。
また、ここでは美術館についてのみご紹介させていただきましたが、帰りに隣のカフェによってゆったりすることも可能です!ここでしか買えないグッズも販売されていました!
ぜひ、人生で一度は訪れてみてください!
晴れ、雨、曇り、どんな気候で行っても楽しめると思いますよ!
ベネッセアートサイト直島
豊島美術館のHPはこちら:https://benesse-artsite.jp/art/teshima-artmuseum.html
行かれる際は、予約の確認を忘れずに!
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